0807

寂しさを埋めるための恋は、寂しさを埋めるために誰かと一緒にいることは、結局は誰も幸せにしないのだということに気づく。

 

私は勢いで別れた。でも勢いでもつけないと別れることができなかった。泣いて電話をした。電話越しの友人は、その男は結局何にもわかってないよ、自分が悪いなんて微塵も思ってない、と言われて、初めて、もうダメだと思った。私はまだ先輩を好きだった。先輩にされて嬉しかったことが次々と頭に浮かんでは消えて、ラインを送ってしまいそうになったけど、そんなふうにすがりついたって何にもならないのだ、と思ってやめた。

 

寝て起きると少しましになった。もらった手紙を真っ二つにして捨てた。きっともう2度と会わない。

 

見返してやる、だなんて思わないことだ。美しくなるのは彼のためではなく、彼を見返すためではなく、いつかどこかで会った時に惜しく思ってもらうためではなく、私が幸せになるためだ。